陸上競技100m SD/スタートを速くする方法・練習

SD/スタートを速くする方法・練習

「100mの試合や練習で、スタートから出遅れてしまう…。どれだけSDを繰り返しても速くならない…。
そんな悩みを抱えている方は多いのではないでしょうか。

実は私自身も、スタートで出遅れることが多く、大きな課題でした。
しかし、練習法や意識の持ち方を変えたことで、スタートから勝負できるようになりました!

今回は、私が取り組んで効果を実感した練習法と、意識すべきポイントをお伝えします!

スタートは0.01秒の勝敗を分けることも!
今回の記事では「練習方法を3選」を紹介します

練習方法3選

・メディシン投げ
・リアクション練習+ショートダッシュ
・スレッド/ソリ走

目次

メディシン投げ

目的

股関節伸展力と体幹の連動を高める。

なぜやるの?


皆さんはメディシン投げを意識して投げれていますか?「なんとなく遠くに投げればいい」と思っている人もいるかも知れません。私自身も中学時代はとにかく遠くに投げたらいいと思いながら投げていました笑
メディシン投げはスタートに大きく関わるのです!それでは根拠とやり方をお伝えします!

根拠

・スタートの前脚は、地面を蹴り出す瞬間に 股関節伸展が主役

・そのとき ハムストリングスや大殿筋、体幹 が強く働き、推進力を生み出す

・メディシンボール投げは「股関節で前に押し出す」動きを全身で再現できる練習

👉 つまり、ただ遠くに投げるのではなく、スタートで必要な股関節パワーを爆発的に出す練習 なのです

やり方(メニュー)

1:2~4kgのメディシンボールを持つ

2:SDの姿勢に近い形から前方へ全力スロー

3:8~12回×2~3セット

ポイント

⭕️腰から前に押し出す感覚を意識

⭕️手の力で投げるのではなく「股関節の伸展」で飛ばす

ダメな例:腕だけで投げてしまう

まとめ


メディシン投げは「ただ投げる練習」ではなく、スタートを速くするための股関節&体幹強化トレーニング
意識を変えるだけで効果がまったく違ってきます。

リアクション練習+ショートダッシュ

目的

ピストル音や合図に素早く反応し、最初の一歩を速く出す

なぜやるの


普段の練習では「合図なしで自分のタイミングでスタート」していませんか?
でもいざ合図が入るとフォームが崩れたり、フライングをしてしまうことはよくあります。
私自身もそうで、練習では合図が入った瞬間に乱れてしまうことがありました。
そこで重要になるのが、合図に対して素早く・安定して動き出す能力です!
それでは根拠とやり方をお伝えします!

根拠

・陸上ルール上、0.10秒未満の反応は「予測」とされてフライング。つまり「合法的に最短で反応する力」が重要。

・ブロックから出た直後の接地は 0.1〜0.15秒しかない → RFD(力を立ち上げる速さ)が不可欠

・ 研究では、加速が速い選手ほど「地面反力を水平方向に向ける力(ratio of force)」が高いとされている。

👉 つまり

・リアクション練習=「合法的に最速で動き出す能力」を養う

・ショートダッシュ=「短時間で大きな力を水平方向に発揮する感覚」を養う

この2つをセットでやることで、スタートの「出遅れ」を防ぎ、加速へのつなぎを強くすることができる。

やり方(メニュー

1:SDを使い30~40mを全力で走る 3~5本 休憩7分程度

2:合図は必ずランダム(「待ち時間のばらつき」が予測を抑える)

3:合法の反応域(≥0.10 s)で安定して飛び出すことを評価指標にする(動画で接地の鋭さ/姿勢をチェック)

ポイント

⭕️合図に慣れることで「安定して合法的に飛び出す力」が養われる

⭕️「最初の一歩は“速く動く”より“地面を強く押す”を意識」

❌ダメな例:「速く動こうとして動きが小さくなる」

まとめ


リアクション練習とショートダッシュは、スタートで「遅れない・崩れない」ための基礎。
反応+押し出しを同時に鍛えられる、最も効率的な練習です。

スレッド/ソリ走

目的

水平方向の力発揮を高め、スタートの押し出しを強化

なぜやるの?

普段のダッシュ練習で「前に進もう」と思っても、実際には 上に跳ねる動きになってしまうことはありませんか?
スタートや加速局面では、本来「水平方向に地面を強く押すこと」が大切です!
それでは根拠とやり方をお伝えします!

根拠

・2024年のメタ分析では、抵抗スプリントが加速能力を改善する効果が報告されています。

・特に、体重の10~20%程度の負荷をかけたソリ走は効果的とされています。

👉 つまり、ソリ走は「水平方向に強い力を発揮する感覚」を効率的に身につけられる練習なのです。

やり方(メニュー)

1:ソリの重さは 体重の10〜20% を目安に

2:10〜20m の全力ダッシュ  5本 休憩5分程度

3:背中から腰までをまっすぐに保ち、前傾姿勢をキープ

ポイント

⭕️踏み込むのではなく、後ろに強く押し出すイメージ

⭕️フォームが崩れない範囲で負荷を調整

❌ダメな例:重すぎて腰が落ちる/上体がブレる

まとめ

ソリ走(スレッド走)は、スタート直後に必要な 水平方向への押し出し力 を強化できる練習です。
正しい負荷とフォームで取り組むことで、「上に跳ねる動き」から「前に進む力」へと変換する感覚を身につけられます。

全体のまとめ

スタートは100mの勝敗を分ける最重要局面。
どれだけトップスピードが速くても、出遅れてしまえば大きなハンデになってしまいます。

今回紹介した3つの練習は、それぞれスタートの異なる要素を強化できます。

・メディシン投げ → 股関節と体幹の連動を高め、押し出す力を養う

・リアクション練習+ショートダッシュ → 合図に素早く反応し、安定した飛び出しを実現

・ソリ走/スレッド走 → 水平方向に押す感覚を身につけ、力強い加速へつなげる

👉 この3つを組み合わせることで、「反応 × 押し出し × 水平力」 の3本柱が揃い、スタートから勝負できるようになります。

大切なのは「ただ練習をこなす」のではなく、目的を理解して意識を持って取り組むこと
意識を変えるだけで、同じ練習でも効果は大きく変わります。

今日の練習から、ぜひ一つでも取り入れてみてください!
0.01秒を変えるスタートの力は、確実に積み上げた努力から生まれます!

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