100m10秒台を目指す人必見!鍛えることで100mが速くなる「ハムストリングス」について

短距離選手をやっていると「ハムストリングス」を知っている人は多いのではないでしょうか?「とりあえずハムストリングスを鍛えておけば…」そう考える人がいるのではないでしょうか?

今回はそんなハムズとリングスを鍛えることでどう走りに影響を与え、どんな効果を100mや短距離走にもたらすのか科学的根拠を踏まえて説明していきたいと思います!

目次

ハムストリングスとは

まずハムストリングスとは下記の画像に記されている筋肉で「大腿二頭筋・半腱様筋・半膜様筋」の3つの筋肉で構成される太もも裏の筋群の総称です。

このハムストリングスは

  • 股関節伸展
  • 膝関節屈曲

の両方に関与する二関節筋であり、高速で脚を動かす短距離走に極めて適した構造を持っています。

そしてこのハムストリングスを鍛えることで大きく3つの効果が期待されます。

ハムストリングスを鍛えることで得られる効果
  • 遊脚の切り返しを速く
  • 接地直前のブレーキを抑える
  • トップスピードを維持

この3つの効果が100mや短距離走においてどのような効果を与えるのか各効果ずつに分けて科学的根拠をもとに説明していきます。

遊脚の切り返しを速くする

100mのピッチを支配する筋肉

短距離100mにおいてスピードを決定づける要素の一つが、**ピッチ(脚の回転数)**です。100m走では、特にトップスピード局面や後半になるほどストライドを大きく保つことが難しくなるため、いかにピッチを落とさずに走り続けられるかが、10秒台に到達できるかどうかを大きく左右します。

このピッチを根本から支配している筋肉が、ハムストリングスです。
短距離走では、脚を前方に振り出したあと、次の接地に向けてどれだけ速く後方へ切り返せるかが重要になります。この「遊脚の切り返し動作」の中心となるのがハムストリングスです。

なぜハムストリングスが100mのピッチを左右するのか

ハムストリングスが短距離100mのピッチに深く関与する理由は、主に次の3点に集約されます。

  • 股関節と膝関節をまたぐ二関節筋であること
    ハムストリングスは、股関節伸展と膝関節屈曲の両方に関与できる筋肉です。そのため、スプリント中の脚の振り出しから切り返しまでを一貫してコントロールできます。
  • 遊脚後期で最も強く活動する筋であること
    100m走では、脚が前方に振り出された直後の「遊脚後期」に、ハムストリングスが強く働きます。この局面での働きが、次の接地の質とピッチを左右します。
  • 高速な動作に適応した筋特性を持つこと
    ハムストリングスは、スプリント特有の高速な伸張と収縮を繰り返す動作に対応する筋であり、100mの高ピッチ動作に不可欠です。

 

遊脚後期におけるハムストリングスの具体的な役割

短距離100mのスプリント動作では、遊脚後期においてハムストリングスが強く活動し、次のような重要な役割を果たします。

  • 膝関節の伸展を制動する
    脚が前方へ振り出されると、膝は自然に伸びようとします。このときハムストリングスがブレーキの役割を果たし、膝が伸びすぎるのを防ぎます。
  • 下腿が前に流れすぎるのを防ぐ
    ハムストリングスが機能しないと、下腿が前方へ流れ、接地位置が前になりやすくなります。これはピッチ低下の大きな原因になります。
  • 次の接地に向けて脚を素早く引き戻す
    ハムストリングスが素早く収縮することで、脚を後方へ鋭く切り返し、スムーズに次の接地動作へ移行できます。

これらの働きによって、脚の戻りが速くなり、高いピッチを維持しやすくなるのです。

ハムストリングスが使えていないと100m後半で失速する

ハムストリングスが十分に機能していない場合、短距離100mでは次のような問題が起こりやすくなります。

  • 遊脚の切り返しが遅れ、ピッチが低下する
  • 脚が前に流れ、接地が遅れる
  • 100m後半で脚が重くなり、一気にスピードが落ちる

特に10秒台を狙うレベルでは、後半のわずかなピッチ低下が、そのままタイム差として現れます。ハムストリングスが機能している選手ほど、後半でも脚の回転が落ちにくく、リズムを保ったまま走れるのが特徴です。

100mを10秒台で走るためのピッチの本質

短距離100mでピッチを高く保つ本質は、脚を速く振り出すことではなく、速く「戻す」ことです。その役割を担う中心的な筋がハムストリングスであり、「100mのピッチを支配する筋肉」と言われる理由でもあります。

簡単にまとめると

脚を前に振ったあと、素早く後ろに戻すための筋肉
ハムストリングスがしっかり働くと、脚の戻りが速くなり、ピッチ(脚の回転)が落ちにくくなる。脚を速く「振る」より、速く「戻す」ことが大切。

接地直前のブレーキを抑える

ハムストリングスは「100mのスピード低下を防ぐブレーキ制御筋」

短距離100mにおいてスピードが伸びない、あるいは途中で失速してしまう選手に多く見られるのが、接地直前に脚が前に流れてしまう走りです。この状態では、接地と同時に強いブレーキがかかり、せっかく生み出したスピードを自ら削ってしまいます。

100m走では、スピードを上げる能力だけでなく、スピードを落とさずに維持する能力が極めて重要です。その中で、接地直前のブレーキを最小限に抑える役割を担っているのが、ハムストリングスです。

なぜ接地直前にブレーキがかかるのか

接地直前にブレーキがかかる主な原因は、遊脚後期における脚のコントロール不足にあります。脚が前方へ振り出されたまま制御されずに接地すると、接地位置が身体の前方になりやすくなります。

このような接地では、

  • 地面反力が後方ではなく前方へ作用する
  • 水平方向のブレーキ成分が大きくなる
  • 一歩ごとにスピードが削られる

といった問題が生じます。特に10秒台を狙うレベルでは、このわずかなブレーキの積み重ねが、100m全体のタイムに大きく影響します。

ハムストリングスがブレーキを抑える仕組み

ハムストリングスは、遊脚後期に強く働くことで、接地直前の脚の動きを精密に制御します。具体的には、次のような役割を果たします。

  • 下腿の前方への振り出しを制動する
    ハムストリングスが伸張性に働くことで、下腿が前に流れすぎるのを防ぎます。
  • 膝関節の伸展をコントロールする
    膝が一気に伸びきるのを防ぎ、接地に適した角度を作ります。
  • 接地位置を身体の真下に近づける
    脚を素早く引き戻すことで、ブレーキの少ない接地が可能になります。

これにより、接地時の地面反力の向きが後方寄りになり、減速を最小限に抑えた接地が実現します。

ハムストリングスが使えていないと起こる問題

ハムストリングスが十分に機能していない場合、短距離100mでは次のような問題が起こりやすくなります。

  • 接地が身体より前になりやすい
  • 一歩ごとにブレーキがかかる
  • トップスピードに乗りにくく、維持できない

この状態では、力強く走っている感覚があっても、実際のスピードは伸びにくくなります。特に100m後半では、このブレーキ動作が積み重なり、大きな失速につながります。

100mを10秒台で走るための接地の本質

短距離100mにおいて重要なのは、「強く蹴る接地」ではなく、ブレーキをかけない接地です。そのためには、接地直前に脚を正確にコントロールできることが不可欠であり、その中心となる筋がハムストリングスです。

ハムストリングスが機能することで、

  • 接地の減速成分が小さくなる
  • 推進への切り替えがスムーズになる
  • 100m全体のスピードが安定する

といった効果が得られます。

簡単にまとめると

足が前に出すぎるのを止めて、ブレーキをかけないための筋肉
ハムストリングスが働くことで、接地が身体の真下に近づき、スピードを落とさずに走れる。

トップスピードを維持する

ハムストリングスは「100m後半で差を生むスピード維持筋」

短距離100mでは、一般的に60〜70m付近で最高速度に到達し、その後は減速との戦いになります。10秒台に到達できるかどうかは、最高速度の“高さ”以上に、その速度をどれだけ長く維持できるかによって決まります。
このトップスピード維持において、極めて重要な役割を担うのがハムストリングスです。

100m後半で失速する選手と、最後までスピードを保てる選手の違いは、脚のパワー差よりも、遊脚の切り返し・接地の質・ピッチの維持にあります。これらを総合的に支えているのがハムストリングスです。

なぜトップスピードは落ちるのか

トップスピードが落ちる主な原因は、疲労によって遊脚動作の質が低下することにあります。具体的には、

  • 遊脚の切り返しが遅れる
  • 脚が前に流れやすくなる
  • ピッチが低下する

といった変化が起こります。
これらが重なることで、ストライドとリズムが崩れ、結果としてスピードが低下します。特に100m後半では、わずかな動作の乱れが、そのままタイム差として現れます。

ハムストリングスがトップスピード維持に果たす役割

ハムストリングスが十分に機能していると、トップスピード局面でも次のような効果が得られます。

  • 遊脚の切り返しが遅れにくい
    遊脚後期でのハムストリングスの働きにより、脚の戻りが鋭くなり、高いピッチを保ちやすくなります。
  • ピッチが安定する
    脚の回転が安定することで、トップスピード時のリズムが崩れにくくなります。
  • ストライドとリズムが維持される
    脚が前に流れにくくなるため、接地位置が安定し、無駄なブレーキが増えません。

これらの効果が重なることで、最高速度を発揮できる時間が長くなり、100m後半でもスピードを保つことが可能になります。

ハムストリングスが機能しないと起こる失速パターン

ハムストリングスが弱い、または疲労によって機能しなくなると、短距離100mでは次のような失速パターンが起こりやすくなります。

  • ピッチが急激に落ちる
  • ストライドが不安定になる
  • 後半で脚が流れ、リズムが崩れる

この状態では、最高速度に到達していても、それを維持できず、100m後半で一気にスピードが低下します。10秒台で走る選手ほど、この失速が小さく、トップスピードを長く保てるのが特徴です。

100mを10秒台で走るためのトップスピード維持の本質

短距離100mでトップスピードを維持する本質は、力を出し続けることではなく、動作の質を落とさないことです。その中心となるのが、遊脚後期で脚を正確にコントロールできるハムストリングスです。

ハムストリングスが機能することで、

  • ピッチが落ちにくい
  • 接地の質が安定する
  • スピードの減衰が小さくなる

といった効果が生まれ、100m後半でも高いスピードを維持できます。

簡単にまとめると

速くなったスピードを長く保つための筋肉
ハムストリングスが機能すると、ピッチとリズムが崩れにくくなり、100m後半でも速さを保てる

まとめ|ハムストリングスは100mの「スピード維持装置」

短距離100mにおいてハムストリングスは、スピードを出すための筋肉というよりも、出したスピードを落とさないための筋肉です。
スタートや加速で生み出したスピードは、後半になるほど疲労やフォームの乱れによって失われやすくなります。その中で、遊脚の切り返し、接地の質、ピッチの維持といった要素を支えているのがハムストリングスです。

ハムストリングスが機能していると、

  • 脚の切り返しが速くなり
  • 接地時のブレーキが小さくなり
  • トップスピードを長く維持できる

ことが可能になります。

100mを10秒台で走るためには、
大臀筋で推進力を生み出し、ハムストリングスでそのスピードを維持する
という明確な役割分担が不可欠です。

ハムストリングスを正しく理解し、短距離走に即した使い方ができるようになることが、100m後半で差をつける最大のポイントです!ハムストリングスを鍛えて100mが「強い」選手になりましょう!

⬇️下記の記事は私が10.4秒台に入るために行った筋トレを紹介している記事です!
今回紹介したハムストリングスも鍛えられるので是非見ていってください!

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